日本一般用医薬品連合会(一般薬連)は、要指導医薬品・一般用医薬品(OTC医薬品)業界を代表する加盟5協会〔日本OTC医薬品協会、日本医薬品直販メーカー協議会、日本漢方生薬製剤協会、日本家庭薬協会、(一社)全国配置薬協会〕からなる連合体として設立され、生活者の健康寿命の延伸や持続可能な社会保障を目指して、要指導医薬品・一般用医薬品等を活用したセルフケア・セルフメディケーションの重要性を、各方面の方に理解・実践して頂くことに取り組んでいます。
政府が発表した2023年度の骨太の方針では、持続可能な社会保障制度の構築に向け、「OTC医薬品・OTC検査薬の拡大に向けた検討等によるセルフメディケーションの推進」ということが明記され、「自分の健康は自分で守る」セルフメディケーションに対する国民の健康意識や、国民全体の医療負担増加による医療費削減の必要性の高まり等により、セルフケア・セルフメディケーションの推進がさらに加速すると考えられます。
一般薬連は、セルフケア・セルフメディケーションを実践する生活者に経済的なインセンティブを付与する「セルフメディケーション税制」の普及・啓発活動に務めるとともに、生活者のためにより良い制度になるように取り組みを進め、国民の健康リテラシーの向上や国民の薬教育支援を通してセルフケア・セルフメディケーションを推進していきます。
また、セルフケア・セルフメディケーションの普及・実践には、一般用医薬品の信頼が重要です。2022年に加盟5協会の品質確保に関する活動を支援するために「医薬品品質プロジェクト」を立ち上げ、加盟5協会・加盟企業による自主点検を2023年1月~12月に実施し、その点検結果を2024年5月に公表しました。承認書通りの医薬品を製造販売することが法令遵守の基本であることを鑑み、一般薬連加盟5協会の各企業における法令遵守・品質確保等に関する活動を支援します。
一般薬連では、セルフケア・セルフメディケーションを推進するために、以下の5つの共通の課題に加盟5協会一体となって取り組み、行政や関連団体との連携を深め、生活者の健康への願いに寄り添い、一般用医薬品市場の国内外の更なる活性化を引き続き図っていきます。
- セルフメディケーション税制改正(2026年度)に向けて、生活者調査や医療費適正効果検証の実施及び、税制のさらなる利用拡大のための普及・啓発活動
- 要指導医薬品・一般用医薬品(OTC医薬品)の品質確保等に関する活動の支援
- 検体測定室連携協議会の活動の支援
- APSMI(アジア太平洋セルフメディケーション協会)支援等を通したアジア各国との連携を強化及び、日本の一般用医薬品(OTC医薬品)産業界のアジア諸国への展開の支援
- セルフケア・セルフメディケーション推進のための、要指導医薬品・一般用医薬品(OTC医薬品)の普及啓発活動