連合会の活動

広告審査会について

~ 第233回 広告審査会 ~

日時 平成25年6月24日(月) 14:00~17:00
場所 日本OTC医薬品協会 第一会議室
審査委員 (第三者委員) 亀井昭宏、古澤康秀、瀧澤晶子、堀美智子
(広告委員会委員) 船橋誠、宮瀬昌行、川庄尚、岩井信幸、 脇本貴司、諸田隆、青島修治、上村浩、近藤義彦
実務部会代表 梅岡 久、近藤 寛
審査対象 テレビ広告     75素材
新聞・雑誌広告   21素材
        合計96素材
広告収集期間 テレビ広告      平成25年3月27日~平成25年5月31日
新聞・雑誌広告    平成25年3月31日~平成25年6月 1日

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審査概評  広告審査会委員長  堀 美智子

使用上の注意の文字が小さい、一日一回使用は、イコール24時間効果が継続すると表現してよいか・・・。その時は、エビデンスが必要では・・・。また、以前審査会において「注意」「話題」と指摘されたCMと一見同様と思えるCM、どの点が変化したか。など、の議論がかわされました。

 ところで、CMは一般の人への疾病や薬についての正しい情報源になるとも言えます。普段のテレビを通して、単発的に見ていたときには、あまり気付かなかったことなのですが、審査のために連続してCMを見て気付いたことや、審査時に検討された点について紹介します。

① 痛み止めの作用機序
 「頭痛の事を考えて開発したから・・・。」商品名だけからでは、主成分がイブプロフェンということは謳われていないのですが、この商品の主成分はイブプロフェン。イブプロフェンは、頭痛と理解できます。
 次の痛み止めは、「生理痛の時の。」「頭痛とか。」でダブル処方・・・。アセトアミノフェンが頭痛
イブプロフェンが生理痛。
 どちらの内容も誤りではないのですが・・・。続けてみると違和感を感じます。

② 薬の用法・用量について
 バーベキュー会場で、勧められる薬。大きなボトルから手のひらに薬を出し、錠剤数を数えるわけではなく、服用。審査会では、思わず、一回の用量は・・・。と、皆で確認。ま、一回10錠ですから・・・。そのくらいだから・・・。うーん。それでいいのかな・・・。一振りで10錠、本当に正確にでる。錠剤をボトルのキャップにだしてくださらないかな。数、数える映像は・・・。やはり、薬剤師としては気になります。

③ 薬の適応と症状:立ちくらみはイコール貧血としていいか
 疾患の症状を示される映像。立ちあがるとクラットする貧血に・・・。と、貧血を立ちくらみで表現されているCM。確かに、貧血が強くなると、たちくらみやめまい、疲労感、息切れや動悸が起こってきます。が、一般的に立ちくらみは、脳貧血と表現されることもある、起立性低血圧の症状であり、貧血と脳貧血を混同されているのではと疑問が。俗にいう脳貧血は立ち上がった時にふらつきやめまいなどを感じる場合を指していて、赤血球の変化とは関係なく血圧の変化で起こってくるものです。
 貧血を表現するのであれば、やはり階段を登るときの動悸など複数の症状を紹介していだきたいと思います。

 OTC薬のネット販売全面解禁。商品の購入判断は、CMが大きな影響を持ってくるのでしょうか。
そして、家電製品や日用品の購入の決定要因が価格であるように、OTC薬の購入はネット上で価格を比較して購入ということになっていくのでしょうか。OTC薬の価格破壊が進行していくのでしょうか。
 私は、医薬情報を仕事にしてきました。薬は物+情報です。過大な表現、誤解を与えるようなOTC薬の適応症状。それらの症状に困った人が、その薬を使用し効果が期待できなかったとしたら・・・。それは、その商品だけでなくOTC薬の効果そのものに疑問を投がかけるのものなってしまうのではと、思えます。

以上

 
 
審査結果 
テレビ広告
みずむし・たむし用薬
指摘箇所:

<画 面>
商品1の使用上の注意が小さい。
商品2の使用上の注意がない。(指定第2類医薬品)

見  解:

<注 意>
使用及び取り扱い上の注意を特に喚起する必要がある医薬品等について広告する場合は、それらの事項を又は使用及び取り扱いの上の注意に留意すべき旨を、付記し又は付言しなくてはいけない。 当該製品は指定第2類医薬品の為、必要。商品1に関してはその使用上の注意が画面の大部分(3分の2)を占める必要がある。

〔基準8〕〔ガイドライン13〕
 

第233回広告審査会では、以上のほか次の品目が話題になりましたので、ご参考までにご紹介しておきます。

テレビ広告
解熱鎮痛薬
指摘箇所: <画 面>
CGカットに「イメージ図」の表記がない。
見  解: <話 題>
テレビ等動画広告における個々のCG・アニメーション等のイメージ表現の映像中、画面の見やすい場所に「模式図」又は「イメージ図」の文言を静止した明確な文字で1秒以上表現する事。
〔基準3(6)、ガイドライン7(6)〕
鎮痛・鎮痒・収れん・消炎薬(パップ剤を含む)
指摘箇所: <画 面>
使用上の注意を表す画面にキャンペーンの告知が入っている。
見  解: <話 題>
使用上の注意を示す画面は生活者に使用上の注意喚起をする画面であり、そこに販促の情報を付記してしまうと必要な上が伝わらなくなってしまう恐れがある。
〔基準8〕〔ガイドライン13〕
貧血用薬
指摘箇所: <画面・音声>
立ち上がるとクラッとする貧血に
見  解: <話 題>
「立ちくらみ」=「貧血」ではなく、他の病気も考えられる。クラッとしたら即貧血という事を生活者にイメージづけてしまう恐れもあり、貧血を正しく表現すること。
〔第2広告者の責務〕
独活葛根湯
①指摘箇所: <画 面>
効能効果等のしばりの付記がない。
見  解: <話 題>
この製剤の効能効果は「体力中等度又はやや虚弱なものの次の諸症」のしばりの付記が必要。またテレビにおける効能効果等のしばり表現は漢方製剤等のように比較的長い場合に限り省略できるが、その場合は必ず「この○○○は体質、症状に合わせてお飲み下さい」等の注意喚起の旨を付記又は付言しなければならない。
〔基準3(1)〕〔ガイドライン3(5)〕
指摘箇所: <画 面>
使用後の動作が完治を強調し、オーバー
見  解: <話 題>
使用前、使用後的な表現であり、完治を強調した表現で、保証的に見える。
〔基準3(6)〕〔ガイドライン7(4)〕
指摘箇所: <画面・音声>
「天然生薬だけを配合」「成分が最大量配合された満量処方」
見  解: <話 題>
効能効果及び安全性を保証する表現。
〔基準3(6)〕
 
以上
 



OTC医薬品TV CM VTR収録リスト

広告主 商品名 秒数
興和新薬 キューピーコーワゴールドαプラス 15
佐藤製薬 ユンケル黄帝液 15
佐藤製薬 ユンケル黄帝液 15
第一三共ヘルスケア トランシーノ 15
大正製薬 リポビタンD 30
大正製薬 リポビタンD 30
大正製薬 リポビタンファイン 30
大正製薬 リポビタンフィール 30
武田薬品 アリナミンR-Off 15
武田薬品 アリナミンR-Off 60
武田薬品 アリナミンR-Off 30
武田薬品 アリナミンR-Off 90
アサヒフードアンドヘルスケア エビオス錠 15
ライオン スクラート胃腸薬 60
ライオン スクラート胃腸薬 60
ライオン スクラート胃腸薬 60
ライオン スクラート胃腸薬 60
ライオン スクラート胃腸薬 30
ライオン ストッパ下痢止めEX 60
ライオン ストッパ下痢止めEX 60
ライオン ストッパ下痢止めEX 60
ライオン ストッパ下痢止めEX 60
ライオン ストッパ下痢止めEX 60
ライオン スクラート胃腸薬S 60
太田胃散 太田胃散 30
アラクス ノーシンピュア 15
エスエス製薬 イブクイック頭痛薬 15
ライオン バファリンルナi 15
ライオン スマイル40EXゴールド 15
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
ライオン スマイル40プレミアム 60
エスエス製薬 スルーラック 30
クラシエ薬品 コッコアポプラスA 15
武田薬品 漢方便秘薬 15
武田薬品 新ビオフェルミンS 15
武田薬品 新ビオフェルミンS 15
キンカン キンカン 30
ロート製薬 メンソレータムADクリーム 15
ロート製薬 メンソレータム ザラプロ 15
久光製薬 ブテナロックVα 15
久光製薬 サロンパスA 15
久光製薬 サロンパスシリーズ フェイタス 15
久光製薬 サロンパスシリーズ フェイタス 15
久光製薬 エアーサロンパスジェットα 15
興和新薬 フットガンコーワ 15
興和新薬 バンテリンコーワミニパット 15
小林製薬 フェミニーナ軟膏 15
小林製薬 アットノン 15
小林製薬 アピトベール 15
小林製薬 ビフナイトSニキビ治療薬 15
小林製薬 アンメルツゴールドEX 15
小林製薬 アンメルツほぐタイムマッサージ乳液 15
大正製薬 ダマリングランデX 15
大鵬薬品工業 ゼノールエクサム 15
第一三共ヘルスケア トラフルクイックショット 15
第一三共ヘルスケア ピロエースZ 15
池田模範堂 液体ムヒ 15
池田模範堂 ムヒアルファEX 15
池田模範堂 デリケアM’s 15
田辺三菱製薬 フルコートF軟膏 15
アラクス チェックワン 15
ライオン デントヘルスR 60
ライオン デントヘルスR 60
ライオン デントヘルスR 60
ライオン デントヘルスR 60
ライオン デントヘルスR 60
小林製薬 命の母 15


 


新聞広告審査対象リスト
広告主 商品名 媒体名
興和 ザガードコーワ整腸錠PC 日経新聞
久光製薬 サロンパス 朝日新聞
再春館製薬所 痛散湯 朝日新聞
興和 キューピーコーワゴールドαプラス 読売新聞
グラクソスミスクライン コンタックせき止めST
新コンタックかぜ総合
読売新聞
ビオフェルミン製薬 新ビオフェルミンS錠 朝日新聞
ライオン スマイル40プレミアム 読売新聞
アンターク本舗 ネオシーダー 読売新聞
救心製薬 救心 日経新聞
あかひげ薬局 オットピンS
ストロングミサイル
ダイナマイトセックスゴールド
ハンビロン
読売新聞
再春館製薬所 痛散湯 朝日新聞
救心製薬 救心 朝日新聞
ヒサヤ大黒堂 不思議膏 読売新聞
武田薬品工業 タケダ漢方便秘薬 読売新聞
グラクソスミスクライン コンタックせき止めST新コンタックかぜ総合 読売新聞
武田薬品工業 アリナミンA 読売新聞
ライオン スマイル40プレミアム 読売新聞
大正製薬 リポビタンDキッズ 朝日新聞
大鵬薬品工業 ソルマック胃腸液プラス
ソルマックゴールド
読売新聞
第一三共ヘルスケア トランシーノ 朝日新聞
大正製薬 リポビタンDキッズ 読売新聞


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